正社員、パート労働者とも不足傾向
厚生労働省は、平成25年5月現在の労働経済動向調査の結果を発表した。
この調査は、景気の変動、労働力需給等の変化が雇用、労働時間、賃金などに及ぼしている影響や今後の見通しについて調査し、労働経済の変化や問題点を把握することを目的に四半期ごとに実施している。
今回の調査は、平成25年5月1日~5月15日までの期間に、主要産業の規模30人以上の民営事業から5,835事業所を抽出して実施し、2,926事業所から回答があった。このうち、有効回答は2,781事業所、有効回答率は47.7%だった。
当該期を前期と比べて生産・売上額等が「増加」と回答した事業所の割合から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた「生産・売上額等判断D.I.」は、平成25年4~6月期実績見込で、製造業4ポイント、卸売業,小売業1ポイント、サービス業でマイナス2ポイントだった。
また、前期と比べて所定外労働時間が「増加」と回答した事業所の割合から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた「所定外労働時間判断D.I.」は、平成25年4~6月期実績見込で、製造業4ポイント、卸売業,小売業4ポイント、サービス業ではマイナス5ポイントとなった。
平成25年5月1日現在、正社員の数が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた「正社員等労働者過不足判断D.I.」は、調査産業計で10ポイント。パートタイム労働者の数が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた「パートタイム労働者過不足判断D.I.」は、調査産業計で18ポイントで、正社員等は8期、パートタイム労働者は15期連続で不足しているという結果となった。
業種別にみると、医療・福祉分野での労働者不足が顕著で、「正社員等労働者過不足判断D.I.」は36ポイント、「パートタイム労働者過不足判断D.I.」は49ポイントで、他の産業を大きく上回る結果となった。
平成26年の新規学卒者の採用予定者数について、平成25年新規学卒者の採用者数に比べて「増加」と答えた事業所の割合は、学校別にみると高校卒12%、高専・短大卒8%、大学卒(文科系)13%、大学卒(理科系)15%、大学院卒8%、専修学校卒で6%、「減少」と答えた事業所の割合は、高校卒7%、高専・短大卒2%、大学卒(文科系)4%、大学卒(理科系)3%、大学院卒2%、専修学校卒2%だった。
このうち、「増加」と答えた事業所に対し、その理由を学歴別に聞いたところ、高校卒、高専・短大卒、大学卒(理科系)、大学院卒では、「長期的に育成することが必要な基幹的業務を担う者の確保」の割合が最も多く、大学卒(文科系)では、「販売・営業部門の増強」、専修学校卒では、「経営状態の好転・既存事業の拡大・新規事業への進出」が最も多い結果となった。
参考リンク
労働経済動向調査(平成25年5月)の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/1305/
2013年07月01日
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