東大、止まった図形が動いて見える錯覚の脳活動を解明
東京大学の村上郁也(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻
准教授)らは、止まっている図形が動いて見える錯覚を感じているときの
脳活動を解明したと発表した。
ヒトが物を見るとき、対象物だけでなく周りにあるものとの関係を
計算に入れて、その物を含む世界を心の中に構築する「文脈効果」が
あるが、動きの文脈効果には、周辺が動いていると静止図形が
反対方向に動いて見えるという「誘導運動錯覚」があるという。
だが、この心理現象と脳活動を直接対応させた研究はこれまでなかった。
この発表では、周辺に運動図形を与えると中心の静止図形が
反対方向に動いて見える「誘導運動」錯覚が生じている際に、
その生じ方と相関して活動の大きさが変わる大脳皮質領域を
発見したほか、運動の空間的文脈効果を処理しているヒト脳部位を
初めて同定したことが大きな成果であるという。
また、動きの有無で生じる相対運動への反応でなく、周辺との動きの
対比を処理している脳活動を初めて見出し、錯覚図形を周辺に与えて
中心の図形を見やすくする「錯視メガネ」のような応用に将来的に
つながりうると期待されるという。
この研究結果は、雑誌「Journal of Neuroscience」
(オンライン版:10月10日公開予定)に掲載された。
参考リンク
http://www.u-tokyo.ac.jp/
2012年10月11日
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